研磨剤入り歯磨き粉で磨き過ぎると、エナメル質が削られるなど歯に悪い影響を与えてしまいます。

歯磨き粉タイプの自宅ホワイトニングでは必ず研磨剤が含まれています。
実は自宅ホワイトニング向けの製品ではなくてドラッグストアで安く売っている平凡な歯磨き粉にも、ほぼ全ての商品に研磨剤が含まれています。
研磨剤入歯磨き粉は商品選びと使い方を間違えると、歯を削りすぎてしまうので要注意です。

 

研磨剤だけでは逆効果になる

タバコやコーヒーなどで歯が黄ばんでいる場合、歯の表面を削れば内側から綺麗な白い歯が出てくると勘違いする人がいます。
もっとも汚れるのは変色の原因になるものが直接触れる表面ですが、歯が黄ばんでいる人は長い年月をかけて歯の内側まで幅広く変色しています。
つまり、歯磨き粉の研磨剤を多くしたり、歯を磨く回数と時間を多くすることや強く磨いてもホワイトニング効果は限定的です。
研磨しすぎると、歯の表面を削りすぎてコーティング効果を失い、逆効果になってしまいます。
歯磨き粉の大半は歯のエナメル質を削る研磨剤と、エナメル質の再生を促す成分の両方を配合しています。
毎日の歯磨きで汚れと表面のエナメル質を適度に磨いて、新しいエナメル質の再生を繰り返すことで、綺麗で健康的な歯を維持できます。

 

自宅ホワイトニング用歯磨き粉は何が違うの？

通常の歯磨き粉と自宅ホワイトニング用の歯磨き粉で研磨剤の配合量や粗さに大きさ差はありません。
一部の研磨剤に頼った安い歯磨き粉と比べれば、自宅ホワイトニング用歯磨き粉の研磨力は弱いくらいです。
研磨剤と聞くとヤスリやコンパウンドのように、確実に表面を削ってくれると期待する人もいますが、歯磨き粉で歯石を落とすことができないように、研磨力が強い歯磨き粉でもマイルドな設定になっています。

 

それでは、なぜ自宅ホワイトニングで使う歯磨き粉は安く売っている研磨剤入歯磨き粉よりも歯を白くする効果があるのでしょうか？
その答えは歯の奥まで浸透しているエナメル質の中の色素を分解する成分を配合しているからです。
もちろん歯磨きからのアプローチでは1回の効果がほとんどありませんが、毎日使い続けることで少しずつ沈着した色素を分解していく仕組みです。

歯磨き粉で歯を白くするには以下の条件が必要です。

 

1. 適度に表面を研磨して表面のエナメル質を循環させるとともに日々の汚れをしっかり洗い落とす
2. 研磨剤で傷ついた表面のエナメル質の再生を促す
3. 研磨だけではなく色素を分解する成分を配合している
4. 短期的に効果がなくても毎日継続して使い続けること

 

 

何かひとつでも問題があれば自宅ホワイトニングの効果は失われ、逆効果になってしまうことがあります。
この仕組みを理解していないと、研磨剤入り歯磨き粉で長時間ゴシゴシ磨き過ぎてエナメル質の再生が追いつかないほど削り過ぎるなどして、歯に悪い影響を与えてしまいます。
自宅ホワイトニング用の歯磨き粉は研磨剤が強力だと勘違いして懸念する人もいますが、実際には市販品の安い歯磨き粉よりも研磨剤によって悪影響を与えるリスクが少ないです。
自宅ホワイトニング用歯磨き粉の商品に問題があるのではなく、商品を問わず使い方や考え方が間違っているとトラブルに発展しやすい注意点を理解しておきましょう。